06じんましん
蕁麻疹とは?
皮フが痒くなり、紅く虫刺され状・地図状に腫れる発疹です。特徴として、普通は20~30分、長くても24時間以内に跡形もなく消えて 再び現れます。蕁麻疹には、数日以内で出なくなる急性蕁麻疹と、一か月以上続く慢性蕁麻疹があります。蕁麻疹の反応が全身に起こると呼吸が苦しくなったり、腹痛、下痢が起きたり、血圧が低下し意識障害が生じ稀に死亡することがあります。慢性蕁麻疹は、原因が分からないことが多いです。
仕組み
ほとんどの蕁麻疹は、皮フの肥満細胞から出るヒスタミンという物質によって起こります。ヒスタミンが皮フの小さな血管に作用すると、血液の中の血しょう成分という液体が血管から漏れやすくなったり、血管が膨らんだりします。血しょうが血管の外に漏れると皮フが膨らみ、血管が膨らむと、皮フは赤くなります。これが、目で見た蕁麻疹の症状です。
原因
(1) IgE抗体の関与するI型アレルギーによる蕁麻疹I型アレルギーの原因
食物 | 青魚・肉・牛乳・里芋・貝・えび・いか・かに・ソバ・食品添加物 |
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薬 | 抗生物質(ペニシリン系など)・アスピリンなど |
吸入物 | 花粉・羽毛・ホコリ・香料など |
感染症 | ウィルス・細菌感染(扁桃腺炎、蓄膿症など)・虫歯など |
腫瘍 | |
蜂(虫刺され) | |
その他 | 小麦粉+運動(例えば唐揚げを食べて運動した後に出る蕁麻疹があります) |
* I型アレルギーではないですが、食物の蛋白が変性して(日が経った物)、蕁麻疹が起こることがあります。
ゴムなどの圧迫・摩擦による → 人工蕁麻疹
寒さの刺激による → 寒冷蕁麻疹
温熱刺激による → 温熱蕁麻疹
日光による → 日光蕁麻疹
運動後の発汗や、疲労・精神的緊張などのストレスにより起こります。特に夕方生じることが多いです。1cm以下のブツブツ。
原因物質が皮フに接触したとき、その部位に起こります。
・えび ・いか ・ゴム手袋など
リンゴ、もも、メロン、キウイなどを食べて口の中に蕁麻疹反応が起きる人もよくいます。
*稀に自己免疫的な病気で起こる事があるので長引くときは詳しく検査をした方がいいです。
治療
原因となるものを避ける。
抗ヒスタミン剤・坑アレルギー剤などの飲み薬やレスタミン軟膏外用、アスピリン(バファリン)やその他消炎鎮痛剤は、蕁麻疹を誘発することがあるので、服用に注意しましょう。また、慢性蕁麻疹の人は、医師の指示に従って、気長に治療するよう心がけましょう。
予防
どの様な状態の時に蕁麻疹が出やすいか、日頃気をつけておくことが大切です。
- ・ 飲酒、刺激のある食べ物、熱いお風呂は体を温め、蕁麻疹を起こしやすいため、なるべく避けてください。
- ・ 風邪や、体調を崩さない様に心がけましょう。
- ・ 十分に睡眠をとりましょう。
- ・ 精神的ストレスは、蕁麻疹を悪化させる要因の一つです。ストレスを上手に発散できるといいのですが…
- ・ バランスの良い食事を摂り、また甘いもの、油ものを摂り過ぎないようにしましょう。
- ・ 下着(ゴム)などで強く圧迫しない様にしましょう。